菖蒲町に隠れ家的なレトロカフェがあるのをご存知でしょうか?
実は県外からこのカフェを目当てに訪れる人も多い、知る人ぞ知る人気のカフェだといいます。

唯一無二のレトロな空間はもちろん、地元・菖蒲産の野菜をたっぷり使ったメニューや、季節ごとのおいしさにこだわったデザートを味わうことができました。

不思議な懐かしさにあふれた空間、「カフェ・クウワ」をご紹介します。

一見カフェには見えない店先

カフェ・クウワは「菖蒲仲橋」バス停を降り、徒歩5分ほどのところにあります。
車で訪れる方も多く、お店の隣には10台分ほどの駐車場もあります。

のどかな風景を楽しみながら、川沿いを歩いていると見えてくるのがこの店先。
事前にカフェと知らなければ、通り過ぎてしまいそうですよね?

赤いひさしと、ブルーのベンチ、瓦に書かれた「カフェcouwa」の文字が目印です。

最近では古民家や蔵をリノベーションしたカフェもありますが、このカフェ・クウワはそのどれとも少し違った佇まいをしています。

どこか懐かしい、元洋品店のレトロな店内

お店に足を踏み入れてみると、ほのかに明るい照明に照らされた心地の良い空間が広がっていました。

聞けば元々は洋品店として使われていた古い建物をカフェへと改装したといいます。

月日を感じる木の柱や梁の風合い、木枠で囲まれた濁ったすりガラスから入る光、静かに時を刻む古時計。
初めて訪れたのに不思議と懐かしさを感じる気持ちに包まれます。

また、そこに置かれたアンティーク家具や古道具、インテリアなどがこの空間をより魅力的なものにしてくれます。
机や椅子が座席ごとに異なるのもこのカフェ・クウワの魅力的なところ。

例えばこちらの席は古いミシンがテーブルになっていたり、

小学校の椅子が使われていたり、

入口の窓辺の席はまるで、自分だけの書斎のようにスタンドライトに照らされています。

お店に入って、どの席に座るかだけでもワクワクできるようなとっておきの空間を作ってくれています。どこか懐かしいけれど、どこでも見たことがないような新しい空間。
店主さんにお店のテーマを伺ってみました。

お店のテーマは「温故知新」

店主さんによるとテーマは「温故知新」
「人の手が触れてきたものの持つ温かみを感じてもらえるような空間を作りたい」とのこと。まさにこのカフェ・クウワにはそのテーマが息づいています。

座席に着く前に、お水やおしぼりをセルフサービスで運ぶのですが、こんな感じでばらばらに並んだレトロなグラスから自分で好きな物を選ぶことができます。

この感じ、子どもの頃に見たおばあちゃんの家での光景が浮かびます。ごはん時に好きなお箸やお椀を真剣に悩んで選んでいたことを思い出して、なんだか懐かしい気持ちになりました。
こういった食器一つとっても店主さんの想いが表れているなぁと感じました。
今回はピンクの花柄のレトログラスを選びました。

地元食材にこだわった人気の野菜たっぷりメニュー

さて、空間だけでも魅力たっぷりなクウワさんですが、そのこだわりはメニューにも詰まっています。
そのこだわりが地元・菖蒲産の野菜をたっぷり味わえるメニューたち。
その中でも特に人気なのが「菖蒲産野菜たっぷりお惣菜プレート」。
8種類のお惣菜が楽しめる、満足感の高いプレートになっています。
私は今回これを頼んでみました。

他にも気になるランチメニューがたくさん!
菖蒲産の白菜をくたくたに煮込んでホワイトソースにした、シーフードドリアも一押しメニューとのこと。次回伺った際にぜひいただきたいです。

プレートを待っている間に、メニューをチェック。

メニュー表もレトロでとってもかわいいです。

アルコールメニューもありました。
この空間でゆっくりお酒を楽しむのも雰囲気があってステキだろうなぁと思ったり。

ちなみに、取材として今回は許可をいただきましたがカフェ・クウワさんでは手元の写真撮影以外はNGとなっていますのでご注意ください。

さて、そうこうするうちにまずは季節のポタージュが運ばれてきました。
今回は「菖蒲産ニンジンとかぼちゃのポタージュ」
クリーミーでありながら、粗越しされたニンジンの触感がしっかり楽しめるとてもおいしいポタージュでした。

そして運ばれてきたこちらが「菖蒲産野菜たっぷりお惣菜プレート」です!

見た目から元気になるこのカラフルさ!お惣菜は全部で8種類。
お魚・お肉・お野菜に卵とバランス良く食べられる上に、雑穀米でヘルシーにいただけるのもうれしいところ。

1品ごとに地元・菖蒲で採れた野菜が使われている、まさに地産地消のワンプレートです。

お惣菜は季節の野菜や仕入れによってメニューが変わるそうで、この日はサラダ、スパニッシュ風オムレツ、タケノコと豚肉の中華風炒めなど和・洋・中といろんな味わいが楽しめるメニューになっていました。

その中でも私が今回気に入ったのがフライです。なんのフライだろう?とかじってみると、まさかのニンジンフライ!このニンジンも、もちろん菖蒲産。
甘味が強く、フライにしたときのコリコリとした歯ごたえが何とも言えずおいしくて、ニンジンの新たなポテンシャルを知った体験となりました。

食いしん坊の私からするとこれだけたくさんいただいても、お野菜がメインとなると罪悪感が少ないのもありがたいところです。
地元食材を満喫することのできる、魅力の詰まったワンプレートでした。

季節ごとのデザートとラテアートも魅力

さて実はこのクウワさん、デザートを目当てに訪れる方も多く、そのメニューも豊富なのです。この時期は秋冬の果物を使ったデザートがずらり。どれも目移りしてしまいます。

今回は「柿のロールケーキ」とカフェラテを頼みました。
コーヒーが苦手でない方には、ぜひクウワさんに来たらカフェラテの注文をおすすめします。
なぜならこんなかわいいラテアートが楽しめちゃうからです!

見て下さい!ほっこり困り眉が癒されるくまさん!(蝶ネクタイがまたかわいらしい…)
どんなラテアートがやってくるかはその日のお楽しみ。
こういった遊び心って、癒されるひと時ですよね。

さてさて、柿のロールケーキです。ボリュームもしっかりあって、もう見ているだけで幸せになりますよね。
なめらかな口どけの生地に包まれた甘すぎないクリームと、ごろっと大きめに切られた柿の甘味がマッチしてフォークが止まりません。
添えられたバナナとアーモンドで食感の違いも楽しみつつ、優しい甘さに包まれる至福のデザートタイムになりました。

こうなってくると他のデザートも気になるところ。
季節のデザートメニューが変わるごとに必ず食べにくる常連さんもいるそうで、それも頷けるおいしさです。

ちょっと頑張ったご褒美に思わず食べに行きたくなるようなワクワクさせてくれるデザートとカフェラテでした。

店名に込められた意味

気になったのがカフェ・クウワという店名です。
由来を店主さんに伺ってみました。
「クウワ」という名前、漢字で表すと「煦−和」と表すそう。この「煦」という漢字にはあたたかい、日の光などの意味があるらしく、店主さんはこのお店を「春の陽なたのように温かく心和む空間にしたい」ということで「クウワ」という名前を付けたそうです。

たしかにこのカフェ・クウワはなんだかふーっと深呼吸したくなるような、日々の忙しさや緊張を解きほぐしてくれる不思議な魅力に包まれています。

ライブやイベントもやっています

カフェ・クウワでは定期的にライブやイベントもおこなわれています。
音楽好きの店主さんが、アーティストにお声がけをして、この空間だからこそできるセッションやイベントをおこなっているそうです。
お店の入口ではイベントをおこなったアーティストのCDも販売されています。
こういったイベント情報はぜひクウワさんのSNSをチェックしてみてください。

地元食材を使ったランチが人気のカフェ・クウワ
土日は特に混みあうので、当日でも予約をするのがおすすめです。

はじめて訪れたのにどこか懐かしさを感じるこの空間で、あなたもぜひおいしくて心地よいひと時を過ごしてみませんか?


カフェ・クウワ(cafe couwa)
住所:埼玉県久喜市菖蒲町新堀483
アクセス:
<電車の場合>JR東北本線・東武伊勢崎線「久喜駅」よりバス 「菖蒲仲橋行き」乗車「菖蒲仲橋」にて降車後、徒歩5分
<車の場合>国道122号線、新バイパスは「モラージュ菖蒲」のある、「菖蒲北」の交差点を桶川方面へ曲がり、県道12号線に入る。
川を渡ったすぐ左手に中華料理店の手前の細い道を左折し、川沿いをまっすぐ道なり。
TEL:0480-31-9976
営業時間:ランチ11:00-17:00(16:00ラストオーダー)※売り切れ次第早仕舞い
定休日:月曜日、火曜日
予約受付時間:9:00〜10:30、15:00〜17:00