久喜市といえば、高速道路は東北道と圏央道が通り、電車はJRと東武線が通っていて、どこに行くにもとても便利です。
新しい道路、お店、家やマンションなどがどんどん増えてきて、街の風景が次々と変わっています。
その中に58年の間、変わらずにたたずみ、街を見守ってきた和菓子屋「伊勢家菓子舗」があります。

伊勢家さんには、地元の人たちに愛されている和菓子ではない、あるものがあるのです。

この記事では、和菓子ではないあるものを含め、伊勢家菓子舗の魅力をさまざまな角度からお伝えしていきます。

店主一番のおすすめは「どら焼き」

一つ一つ、丁寧に焼いているどら焼きです。生地には店主のこだわりが詰まっています。
生地はフワフワで少し甘めです。あんこがたっぷり入っていて、やさしい甘みが口の中に広がります。
食べ応えがしっかりあるこのどら焼きは、お茶に合うことはもちろんなのですが、珈琲や紅茶にもよく合います。とてもおいしいので、ぜひ食べてみてください。

懐にも優しい金額

商品は税込みの価格です。
最近はあらゆるものが値上がりしていますので、何を口に入れようか迷ってしまうことが今まで以上に増えました。
デザートに何を食べようか悩むときは、伊勢家さんの和菓子をおひとついかがでしょうか。

和菓子は季節や行事に欠かせないもの

お店に並ぶお菓子は、季節によって変わるお菓子が多く、春になると、花が咲くように和菓子屋さんのお菓子は一気に種類が増すそうです。

【春】 

  • 桜餅(2月頃~)
  • うぐいすもち
  • よもぎもち
  • おはぎ(3月のお彼岸)
  • かしわ餅(5月)

【夏】

  • 水ようかん
  • くず桜
  • 水まんじゅう

【秋】 

  • 月見だんご(9~10月頃)
  • 七五三用和菓子(11月)

【冬】

  • おもち

【その他】

  • お赤飯(祝い事)
  • お饅頭(弔事)

このように、季節を表したもの、いろいろな行事の時に食べるものなど、その時々でマッチするものがあるのです。

もし、今まで何となくお店に行ってた方がいたら、次からは季節を感じてお店に足を運んでみると今までと違ったお菓子に目が行くかもしれませんね。

桜餅

桜餅は、関東風と関西風の2種類があります。
ここでは、2種類の桜餅の違いをまとめてみました。

呼び方作り方特徴
関東風長命寺小麦粉の生地でこしあんを包み、桜の葉で包んだもの薄く焼いたクレープのような皮が特徴

円筒形に作られることが多い
関西風道明寺もち米を蒸して乾燥させた道明寺粉で作った生地でこしあん又はつぶあんを包み、桜の葉で包んだものもちもちとした食感が特徴
丸形に作られることが多い

桜の葉は塩漬けにしたものが使われます。
桜の香りを楽しむだけでなく、防腐効果があると言われています。

このように、桜餅は地域によって大きく異なる和菓子です。食べ比べてみて好みの桜餅を見つけるのも楽しいですね。

お稲荷さん目当てのお客様も多いんです

秘伝のたれに一晩漬けこんだ少し大きめな油揚げに、コシヒカリ100%のご飯が詰まった甘辛いお稲荷さんです。

久喜市で発行されている久喜市商工会推奨の特産品カタログに掲載されている、久喜市を代表する数ある特産品の1つに選出されています。

人気の商品で、お昼頃にはなくなってしまうことが多いので、お求めの際は少し早めに行くのがおすすめです。

一つ食べると、また一つ食べたくなる、ちょうどいい甘さ、大きさのお稲荷さんです。

おいしくてつい食べすぎてしまうので、食べ過ぎにはご注意ください。

2代目店主の心がけていること

昭和43年10月に開店した伊勢家菓子舗。店主が菓子をつくるときに心がけているのは、「昔ながらの味を変えない」ということです。

店主はサラッと話をしてくださいましたが、あんこを作る時、小豆の状態によってお砂糖や水分の量を微調整するのは大変な作業です。

あんこと生地が合わさったときに初めて、味が変わっていないかが確認できるので、生地を作る時も気が抜けません。

何年も和菓子と真剣に向き合ってきた店主だからできる神業なのです。

家庭でおいしいお赤飯やおこわ、あんこを作る時のコツ

店主に家でお赤飯やおこわ、あんこを作る時のコツをお聞きしたら、とっておきの方法を教えてくださいました。
「新小豆や、新米を使わない」ということです。

新小豆や新米は、水分含有量がとても多くて調理が難しいのです。水加減を間違えてしまうとベタベタになってしまいます。
去年のものを使うのが一番いいそうです。古すぎるものは硬くなってしまう可能性が高いので、あくまで去年のものです。
このアドバイスをふまえて、ぜひチャレンジしてみたいと思います。

今回は、久喜市にある「伊勢家菓子舗」を紹介しました。
昔ながらのお店に入ると時が止まったように感じて、時間に追われている私の体にやさしさが染み込んでくる様な気がします。
季節によって変わる和菓子や、お稲荷さんを堪能してみてください。

伊勢家菓子舗
住所:埼玉県久喜市久喜東2-27-15
TEL:0480-21-9320
定休日:月曜日 
営業時間:9:00-18:00