フラット35を利用するには、住宅金融支援機構からの融資を受ける事になります・・・。
ですが、そもそも「住宅金融支援機構の目的」や「フラット35の仕組み」を皆さんはご存知でしょうか?
フラット35って?
「フラット35」は、住宅購入時に頼りになる、住宅ローンの一種です。
特徴的なのは「独立行政法人 住宅金融支援機構」が、国民生活の安定・社会福祉の増進を目的に支援しているローンという点です。
*ココがポイント1*
フラット35は、住宅金融支援機構が「支援」している住宅ローン
住宅金融支援機構の仕事
ざっくりと住宅金融支援機構が行っている業務を紹介すると、次のようなものが挙げられます。
・一般の金融機関による住宅の建設等に必要な資金の融通を支援するための貸付債権の譲受け等の業務
・国民の住生活を取り巻く環境の変化に対応した良質な住宅の建設等に必要な資金の調達等に関する情報の提供
・その他の援助の業務
・一般金融機関による融通を補完するための災害復興建築物の建設等に必要な資金の貸付けの業務
*ココがポイント2*
フラット35は、
窓口/運営・・・銀行
支援・その他 ・・・独立行政法人 住宅金融支援機構
・・・と役割を分担しているんですね。
住宅金融支援機構の目的
「独立行政法人 住宅金融支援機構」では、フラット35を支援していますが、
実際に窓口になり、住宅ローンの貸付業務を行っているのは「一般の銀行」ということになります。
国民生活の幸せには、
「家は大事」。
ということで、
住宅の建設等に必要な資金の円滑かつ効率的な融通を図り、それをもって国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与するということを目的としているそうです。
フラット35の仕組み
さて「フラット35」に関する、住宅金融支援機構のメインのお仕事は、支援だけではありません。
そもそもとしては「証券化支援業務」が住宅金融支援機構の主要業務になります。
「証券化」を支援するとは何でしょう。
フラット35の「証券化」については、次の流れをご覧下さい。
<証券化の流れ>
1.住宅購入希望の方が、民間の金融機関でフラット35を組む(住宅ローンを借りる)
2.住宅金融支援機構が、民間の金融機関から1の住宅ローンを買取る
3.買い取った住宅ローンを住宅金融支援機構が管理・運用する(これを「信託する」と言います)
4.3「信託」を担保とした証券を、投資家に向けて発行する
ややこしいのですが、住宅金融支援機構は
銀行から住宅ローンを買取り、証券化し、証券会社を通じて一般投資家にを売って、資金調達しているのです。
民間の金融機関は、お客さんに住宅購入用の資金を貸すわけですが、
そのときの債権(住宅ローン)を、住宅金融支援機構が信託してくれる(預かって管理運用してくれる)ので、安心して長期固定金利の住宅ローンを提供できるというわけです。
*ココがポイント3*
住宅ローンは、証券という商品になる。
住宅金融支援機構のおかげで、長期固定金利が実現。
有難い制度だと本当に思います。
なにしろ一般の金融機関の場合、
借入額が伸びなかったり・・・(希望金額まで借りれない)
借入自体が難しい状況・・・(お金を貸してもらえない)
・・・といった場合もあるかと思います。
ところが、住宅金融支援機構は国民生活の安定を目的にしているので、出来るだけ多くの方が住宅ローンを組む事が出来るようになっています。
不正疑惑が・・・!
そんな「フラット35」ですが、今回、不正疑惑が浮上しました。
住宅金融支援機構は不正の疑いが113件もあったことを公表したのです。
9月までに調査を行い、不正の事実が確認出来た場合は、融資の一括返済を求めるなどの対応をとる事が発表されました。
不正の内容は、
・投資用物件の取得
・住宅の購入価格の水増し
・・・などになります。
本来のフラット35は住宅部分に対してのみの融資となっている為、それ以外の融資は不正になるんですね。
まとめ
諸費用も融資の対象となったり、10割融資も可能となり、高額な頭金がなくても住宅が購入できるようになったフラット35。(個人の状況によりますが…)
フラット35のおかげでマイホームを持つことが出来た方も多いかと思います。
融資を受ける事ができなくなってしまっては、マイホームは夢でしかありません。
こういった不正などが今後起こらない世の中になってほしいものです。