JR東北本線と東武伊勢崎線の2つの路線が交わる「久喜駅」は、埼玉県内でも便利な駅。通勤や通学で利用する人も多く、朝夕はにぎわいを見せますが、日中は比較的のんびりした空気が流れています。
そんな久喜駅周辺には、地域の人々に愛されるスポットがいくつもあります。今回は駅から歩いて行ける、昔ながらのお菓子屋さんを紹介しましょう。ちょっとしたお土産を買いたいときや自分へのごほうびにも、おすすめのお店です。
久喜駅近くの田中屋菓子店
久喜駅から歩いて約3分の場所にある、田中屋菓子店。明治38年創業という長い歴史をもつお菓子屋さんです。
外観は老舗らしい趣きがありつつも、親しみのある雰囲気がただよっています。派手さはありませんが、どこか懐かしく、あたたかみを感じるたたずまい。初めて訪れる人でも、不思議と安心感を覚えるでしょう。
店内に足を踏み入れると、すぐ目の前には手作りの和菓子が美しく並べられたショーケースが。ころんとした形がかわいいですね。
他にも、スナック菓子やお赤飯などいろいろなお菓子がそろっています。
その場で軽く食べられそうな小さなベンチもあり、ちょっとした休憩にも利用できますね。和菓子と一緒にひと息つきたい、そんなときにぴったりの空間。
奥にはキッチンがあり、店内からも様子が伺えましたよ。タイミングがよければ、お菓子作りの工程を見られるかもしれません。
こだわりの手作り和菓子
穏やかな笑顔が印象的な4代目の店主。取材を申し出た際も快く応じてくださり、お店や商品のことをいろいろと教えてくれました。
お店は創業から100年以上の歴史を持ち、ずっと同じ場所で営まれていて、地域の人々が多く来られるのだとか。現在は店主と奥様の二人三脚で営業されており、すべての和菓子を手作りしているそうです。
若い頃に他店で修行を積んだ店主が戻り、お店を引き継いでから約40年。丁寧にお菓子作りを続ける姿勢が、多くの人々に支持されている理由なのでしょう。
おすすめを聞き、いくつかの和菓子を買って帰りました。
長年愛され続ける確かなおいしさ
購入したのは「塩あんびん」「もなか」「どらやき」をそれぞれ1つずつ。きれいな包装紙に包んでくれました。
「塩あんびん」はかなり食べ応えがあり、1つでもお腹にだいぶ溜まります。もちもちとした生地は噛むほどにやわらかく、ほどよい塩気があんこの甘さを引き立てて、しっかりとした満足感のある一品です。
疲れたときに食べると、ほっと心が癒されるでしょう。
続いていただいたのは「もなか」。表面はサクサクしながらも軽やかな食感で、中のあんことの相性が抜群です。
塩あんびんに比べると軽い口当たりで、お茶請けとしてもおすすめ。ひと口ごとに優しい甘さが広がり、素朴な味わいが心に残る逸品でした。
最後に味わったのは「どら焼き」。しっとりとした生地が特徴で、口に入れた瞬間から上品な甘さが広がります。
あんこのなめらかさと生地の香ばしさが素晴らしいコンビネーションで一緒に熱い緑茶を添えると、さらにそのおいしさが引き立ちます。和菓子好きにはたまらない贅沢なひと時を楽しめる一品です。
田中屋菓子店では限定商品も販売されています。その季節ならではのものを楽しみに行ってみるのもよいでしょう。
また、法事や法要、お供え用やお祝い用、弔事、慶事のお菓子も予算に応じて、注文できるそう。こういったお店が近くにあると、いざというときにありがたいですね。
この日はお彼岸明けから再開されたばかりで、タイミングよく訪問できましたよ。
久喜駅からのアクセスも抜群。通勤・通学の途中や買い物の帰り道など、気軽に立ち寄れる便利な立地です。
この周辺を訪れた際には、おいしい和菓子を味わってみてはいかがでしょうか。心のこもった手作りの味わいをぜひ堪能してください。
田中屋菓子店
住所:埼玉県久喜市久喜中央3-9-62
アクセス:JR東北本線、東武伊勢崎線「久喜駅」から徒歩約3分
TEL:0480-21-0009
営業時間:9:30-19:00
定休日:日曜日※注文の受付は可能