費用600万円クラウドファンディング型ふるさと納税で募集
市民は税の寄付金控除で対応市外在住者は市特産品で返礼
スポーツや通行途中などで万一「心停止」になった時、AEDで市民を救命したいと、久喜市は地域の拠点である市内31の全ての小・中学校の屋外にAEDを設置したいとして、7月3日から9月30日までクラウドファンディング型ふるさと納税を活用して寄付金を募っている。
屋外用AED収納ボックスの設置費用が1台約20万円もするため目標額を600万円と設定した。市外在住の協力者には「久喜特産返礼品」が選べ、市内在住者には税の寄付金控除が受けられる特典を設けた。久喜市では市内124カ所の公共施設の屋内には全てAEDを既に設置済みだ。
また人が比較的多く集まる「青葉公園」「寺田総合グラウンド」「桜田運動公園」「南栗橋スポーツ広場」「菖蒲運動公園」「鷲宮運動広場」の6カ所に関しては屋外にAEDを設置している。設置後、幸いにして124カ所の公共施設、6カ所の運動公園広場とも、AEDが使用される事態は1回も起きていない。
2年連続で起きたAED出動事態に市は驚愕
ところが2年前の3月に実施した「久喜マラソン」と、今年2月開催の「テニス大会」では、メイン会場となった久喜市総合運動公園で選手が突然心停止状態になった。いずれも会場内にAEDを操作できる人がいて一命をとりとめたが、2年連続で起きたAED出動事態に市は驚愕。AED設置完備の重要性を再認識し、地域の核、拠点である小学校、中学校すべてに「屋外用AED収納ボックス」を設置することで、いざという時、市民の救命に役立てたい考えだ。問題はその購入費の捻出だ。久喜市は今年度公立小中学校の修繕対策に巨額な費用を掛けており、600万円と言えどもとても予算を計上できる状況にはない。そこで藁にもすがる思いで「万一の時に市民の命を救いたい」というプロジェクトへの賛同共鳴共感に期待を懸けたもの。
真坂八重子・健康スポーツ部長は「AED完備を一刻も早く行いたいというこのプロジェクトの趣旨をご理解いただき、より多くの方々にご協力を頂きたい」とお願いしている。
市ホームページ:https://www.city.kuki.lg.jp/smph/shisei/kifu_kobai/furusato/crowdfunding.html
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