公共施設の「修繕」に注力 小・中学校で40億円投入
昨年度市内の公立小・中学校で相次いで外壁の落下事故等が発生した久喜市ではこれを重視し、今年度は公共施設の老朽化対策に万全を期すとして、一般家庭の”預貯金”に当たる「財政調整基金」を大幅に取り崩してまで公共施設の適切な維持管理の徹底に取り組む予算を編成した。予算編成上で最大の特徴は従来の考えになかった「予防保全」を中心とした計画的な修繕の実施に踏み切ったこと。
とくに学校関係では小・中学校の維持管理事業として「外壁・防火シャッター等改修工事の実施」として、小学校は18億6,898万3,000円を、中学校は11億7,273万4,000円の計30億4,171万7,000円を計上。この経費は前年度と比較すると13億6,444万6,000円も増額させた。さらに老朽化対策の新規予2024算として小・中学校だけでも8億8,439万1,000円を上積みする熱の入れ方で、今年度は学校関係だけでも合計約40億円を投じる。梅田修一・久喜市長は「市民の生命、身体、財産を守るためにはあらゆる財源を最大限に活用して新たな行政課題に取り組む必要がある」と3月議会で強調、理解を求めた。久喜市の2024年度当初予算は前年度比16.2%、85億円増で609609億円の大台(609億6,800万円)を突破した。
市の預貯金を大幅に取り崩す
財政調整基金の残高見込は23年度末34億円が24年度末には僅か7億円余りに減少する。
それだけに次年度以降、いかに早く標準財政規模(330億円)の10%以内に財政調整基金を確保するか、財政運営上で市長の手腕が試される。
子ども家庭センター開設
妊産婦やこどもを一体的に支援へ
妊産婦や子どもに切れ目のない一体的な支援を行おうと久喜市は4月1日、本庁内に「子ども家庭センター」を開設した。育児ノイローゼや児童虐待による悲惨な事件事故の未然防止が最大の目的。これまで本庁内で行ってきた学童に関する相談業務と市内4カ所の保健センターで実施してきた妊産婦や出産後の女性からの悩み相談などの2業務を本庁内で一体的に取り組むことで「情報の共有化」と「迅速な対応」を目指す。市では相談内容に応じて訪問による家事支援や児童の居場所づくり支援などを実施する。新事業となる不登校児童などが気楽に集える居場所作りは10月に市内4カ所に設置する方針。担当課では「6月にも居場所づくりを行う事業者を公募する」としている。
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