【久喜市】学校体育館にエアコン設置表明
25年度中に全ての中学校に
国の緊急防災減災事業債など有効に活用
梅田修一・久喜市長は2025(令和7)年度に市内全10中学校の体育館にエアコンを全て設置する方針を9月議会で表明した。猛暑が続く中、学校体育館へのエアコン設置は授業や部活動で使う生徒にとって大きな喜びとなる。また災害時、学校体育館は避難場所となるだけに市民にとっても朗報だ。埼玉県教育局財政課によると今年10月19日現在、学校体育館にエアコン設置が全て完了した自治体は県内40市中、みさと市しかない。また中学校体育館への設置完了はみさと市と蕨市だけ。今回の梅田・久喜市長の英断に議場から「感謝する」との声が出た。エアコン設置には1校当たり3000万円以上はかかると言われているが、市では総務省が制度化した「緊急防災減災事業債」と文科省の「学校施設環境改善交付金」等の国の交付金を有効に活用して設置するとしている。また市内に小学校21校、中学校10校がある中、中学校を優先した理由として、部活などで体育館を利用する頻度の高さを挙げた。梅田市長は今回見送った小学校体育館へのエアコン設置について、国が今後新たな財政措置を提示する可能性に期待を賭け、「長期的な視野に経って考えたい」とした。市では来年度予算に中学校へのエアコン設置調査費を計上するとしている。
【加須市】「設置の予定はない」と答弁
他にやるべき優先課題あり
加須市の角田守一市長は9月議会で出た小中学校体育館へのエアコン設置要望に対して、「エアコン設置以上に小・中学校の大規模改修工事など教育施設で優先的に取り組む課題がある」として「設置の予定はない」と明確に否定した。否定の理由として①市内全30の小・中学校
の教室にエアコンが設置されていること②熱中症の心配がある時は体育の授業を中止していること③災害時には各教室を市民に滞在場所として開放することを挙げた。市ではこの考え方をベースに、国が実施した避難場所冷暖房設備状況調査で「確保済み」と回答したことも明らかにした。また市幹部は体育館へのエアコン設置の総事業費として、実現した他市の事例を参考に30校全て設置した時の費用も紹介した。それによると、LPガス対応のエアコンだと1校当たり3950万円なので11億8500万円になるとした。ガス式エアコンだと1校当たり5750万円なので17億2500万円。エアコン設置と屋根断熱加工併用だと1校当たり8582万円で24億8550万円とした。
【久喜市】小中学校「雨漏り」今年度中に改修
久喜市 久喜小、菖蒲小、桜田小、久喜中など8校
公共施設の老朽化で不具合が多数発見された久喜市では小・中学校の雨漏りについて今年度中に約1100万円の予算で修繕工事を完了させると9月議会で答弁した。対象校は久喜小、太田小、本町小、栗橋南小、菖蒲小、桜田小、東鷲宮小の7小学校と久喜中の1校で全体8校。市教育委員会によると8月末までに久喜小、太田小、本町小、栗橋南小は完了したとしている。残りの菖蒲小、桜田小、東鷲宮小、久喜中の4校についても年度内に完了させるとしている。ただし野原隆・教育部長は議会答弁の中で「雨漏りの原因及び特定は非常に難しいので修繕工事をしても完全に改善しない可能性もある」と付け加えた。
久喜への寄付額約2000万円
久喜市への「ふるさと納税」寄付総額は昨年度は1987万余円だった。一昨年度の1889万円が微増しただけだった。ただ今年度は4月~8月までの上半期で対前年度と比べると342万円が663万円と倍の伸びを見せている。担当者はこの勢いなら年度末4000万円も夢でないと皮算用する。
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