埼玉県 教育局 熊谷に新図書館を建設し統合
久喜市民が1980(昭和55)年から45年間も利用している埼玉県立久喜図書館が早ければ7年後には廃止されることが決まった。本紙の取材に埼玉県教育局の担当者が明らかにした。県教育局では現在久喜と熊谷にある2つの県立図書館を集約し、新たに熊谷市内にデジタル技術を活用した非来館型の次世代対応図書館を建設する方針を固めた。
県教育局が3月25日に公表した「新埼玉県立図書館基本構想」によると、集約化の最大の理由は「県有資産の効率的かつ効果的運営」を挙げる。また県立図書館を取り巻く社会状況の変化として、少子高齢化やグローバル化の進展、人口減少時代の到来を指摘。これら時代の大きな変化に対応するため、時や場所を選ばないサービス提供を可能にした情報通信技術(ICT)の高度化を図書館サービスに導入する必要性を訴える。目指す新図書館像について取材に応じた県教育局市町村支援部生涯学習推進課主幹・曾川浩二氏、副課長・中澤幹雄氏の話を総合すると、デジタル技術を活用して24時間、365日、いつでも、どこからでも図書館の本が借りられるーこんなイメージの図書館にするという。つまり非来館型の図書館だ。これによってこれまで県立図書館が市立図書館経由で貸し出す本などは現行2~3週間後に手元に届くシステムが1週間以内に短縮できるとした。ただし図書館には持ち出し禁止の辞書や事典類などがあるため、「それらに対応できる窓口を新図書館には設置する」と計画を話す。またICTに不慣れな方への配慮サービスも行うとした。新図書館の開館予定は「早ければ2032(令和14)年度中」と語る。新図書館の建設場所は現在、県が熊谷市本町2丁目に建設する北部地域振興交流拠点の一角。窓口と161万冊の蔵書を保管する書庫を分散する予定。熊谷に新図書館を誘致する決め手は県内全域からの交通アクセスの便利さを挙げる。
突然発表に困惑も 本庁舎増築棟に急浮上か
久喜市は本庁舎隣の埼玉県立久喜図書館廃止決定に動揺を隠せないものの、一方で本庁舎増設棟の用地確保が難航している背景もあり、県が図書館用地をどうするのか固唾をのんで見守っている。県によると久喜図書館の開設は1980年(昭和55年)年6月。敷地面積5977㎡、建物は3階建てで延べ床面積4059㎡。蔵書数は約61万冊。この約6000㎡の土地活用に関して県教育局では一般論として「まずは県部局に使いたいかを聞く。なければ地元自治体に意向を聞く。それでもなければ民間売却等となる」と手順を示す。久喜市は15年前の1市3町の合併後、行政機能の分散化と職場の狭隘化で悩んでおり、市民サービスの向上等を実現するため、本庁舎近くに増築棟を建設する方向性を打ち出した。しかし肝心の土地探しに苦慮しているのが現状。そういった中、本庁舎の隣接地の図書館が廃止となったので重大な関心を示す。梅田修一・久喜市長は「隣接地ということで候補地の一つになることは明らか。そうなれば埼玉県との調整が必要になってくる」と3月議会で述べ、現在市が考えている増築棟計画時期などにも何らかの影響が出てくるとの認識を示した。
記事:農事新聞2025年4月28日号
写真提供:農事新聞
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