久喜市の旧済生会栗橋病院跡地に進出する新病院の記事が、農時新聞で掲載されました。下記にて転載いたします。

久喜 済生会跡 秋谷病院 4月1日開院決まる

診療科目 内科、外科など8科

本館は外来診療 東館は114病床

旧済生会栗橋病院跡地に進出する秋谷病院の開院日が4月1日に決まった。久喜市が昨年末、明らかにした。

診療科目は内科、外科、整形外科、消化器内科、循環器内科、皮膚科、形成外科、リハビリテーション料の8科。病床数は一般54床、療養60床の計114床。旧済生会栗橋病院の建物を射抜き状態で使用。本館(築34年、7階建、約1万1000㎡)は外来診察室、手術室など、東館(築24年、5階建、約8800㎡)は病室や事務室、リハビリ室など、地域緊急センター(築11年、3階建、約2600㎡)は緊急処置室、検診センターなどとして利用する。

昨年6月1日に旧済生会栗橋病院が加須に移転後、一向に開院日が示されないため「秋谷病院はいつ来てくれるのか」など、不安の声が渦巻いていた。

それだけに栗橋地区に再度”基幹病院”開院の知らせに同地区市民からは「本当に良かった」と安堵の声が聞けた。

早期開院目指し”大人の知恵”絞る

ところで今回秋谷病院開院に当たって、久喜市と埼玉県済生会、秋谷病院の3者は「医療提供に関する協定書」を取り交わしていた。それを読むと栗橋地区での医療空白期間を極力少なくしようと”大人の知恵”が滲み出ている。

譲歩したのは久喜市であり、埼玉県済生会だ。杓子定規な諸手続きを重視すれば開院日は大幅に遅れると判断し「開院から10年間」と「10年経過後」で取り扱いを分けた。

その要点だが「開院から10年間」に関して、土地(約9597㎡)は所有者済生会が一旦久喜市に返却後、市が秋谷病院に無償貸与する。建物は引き続き埼玉県済生会が所有し、済生会が秋谷病院に無償貸与する。市は済生会に固定資産税相当額を支援する。「10年経過後」に関しては土地、建物とも久喜市と埼玉県済生会は秋谷病院に無償譲渡する――――というもの。

これ以外に久喜市は秋谷病院からの要請にこたえて新病院整備に係る初期費用に対する支援を行うことにしている。

これを機会に「栗橋病院」に改名

なお久喜市によると秋谷病院は栗橋地区での開業を機に病院名を「栗橋病院」にする。

農時新聞 2023年1月22日号記事より

梅田修一・久喜市長「何らかの応援を検討」(過去記事)

済生会栗橋病院が来春加須市に移転後の跡地に、幸手市にある秋谷病院が2022(令和4)年6月1日以降に進出してくることが分かった。済生会栗橋病院長と定期的に協議してきた梅田修一・久喜市長は12月21日、本紙の取材に対して、「その通り」とその事実を認めた。これによって栗橋地区の住民が不安を抱いていた済生会栗橋病院が去った後の医療の空白状態は回避されることになった。

久喜市栗橋地区にある済生会栗橋病院が来年6月1日で加須市に移転後の後継医療機関として幸手市の秋谷病院が決まったことに、梅田修一・久喜市長は12月21日、本紙の取材に「地元の方々から地域医療を何らかの形で存続してほしいと強い要望があったので約束してきたことが果たせてほっとしている」と安堵の表情で語った。

今後、栗橋地区に進出してくる秋谷病院に対する支援について同市長は「済生会に年間5000万円の施設整備費を出してきたので地域医療への財源はある。どういう名目にするかは別にして、先方の要望などを聞きながら何らかの応援をこれから検討する必要があると思っている」と述べた。ただ秋谷病院は民間病院なので他と民間病院とのバランスを重視し「地代はいただく」とした。

秋谷病院の栗橋地区での開院時期は令和4年6月1日以降。診療科目は整形外科、外科、内科、消化器科、循環器科、皮膚科、形成外科、リハビリテーション科の8科。病床数は一般病床29床、地域包括ケア病床25床、療養病床60床の114床を予定している。

済生会加須病院は来年6月1日開院

済生会加須病院の開院が来年6月1日と決まった。従来は今年10月1日の予定だった。

昨秋開かれた社会福祉法人済生会支部埼玉県済生会理事会で正式に6月1日開院が決まった。竣工は来年2月末で、その後、医療機器などの搬入・設置、患者さんたちの移送などを行った後に開院となる。

農時新聞2021年2月12日付記事より

栗橋病院跡地問題 希望の光が灯るか!?(過去記事)

済生会栗橋病院が加須市に移転後、久喜市栗橋地区に再び病院が誘致されるのか、医療の空白期間は生じないかが最大の焦点となっている「栗橋地区病院跡地問題」で、久喜市は病院側との協議内容として「外来機能や救急機能を有する病院誘致について調整していると伺った」と初めて希望を灯す答弁を9月議会で示した。

外来・救急機能を有する病院誘致で調整中と回答

この答弁は山﨑智子・健康子ども未来部長が田村栄子市議、井上忠昭市議、石田利春市議の各質問に答えたもの。同部長はコロナ禍で栗橋病院の業務が多忙になったことなどから、従来のように市長と病院長が対面方式で定期協議することは困難になったと説明し理解を求めた。そして今回病院側からの回答は8月11日だったことや、病院とのやり取りは電話であったこと、相手は病院事務部長だったことなどを明らかにした。そのうえで病院側から「外来機能や救急機能を有する病院の誘致について調整している」との報告があったことを初めて明らかにした。

ただ各市議が質した「東病棟や地域救急センターはまだまだ使えると思うが、この活用はどうなっているか」については「具体的な建物の活用等についての詳細は伺っていない」とした。また「久喜市の支援はどうなるのか」に対しても現在の栗橋病院は地域の中核病院として医療を担っていただいているので、市は病院用地の無償提供や医療機器購入費に対する交付金などの支援を行っているが、(今後のことはまだ)病院も決まっていないし、どういう規模で病院経営するのかも分からない段階なので支援などについて申し上げることは差し控えたい」と述べた。

栗橋病院は平成元年7月1日に開院。移転の最大の理由は施設の老朽化。当初は施設の一部を加須市に移転する計画だったが、2年前、久喜市に対し、現在地での再整備案を白紙に戻すとし、加須市に全面的に移転することを表明。その際、病院長が「地域医療の存続に向けてあらゆる可能性を排除せず努力していく」と語った一言に、市も市議会議員も一縷の望みを託している。

済生会加須病院開院 令和4年春頃に延期

久喜市栗橋地区から加須市に移転することになっている済生会加須病院(仮称)の開院時期が令和4年春頃に延びることになった。

同病院武田一彦事務部長が10月20日、本紙の取材に答えた。当初開院は令和3年10月の予定だった。武田氏は「令和4年2月末には建物は完成する予定。その後、医療機器の設置などもあるので開院は2~3ヶ月後になると思う」と語った。

東武伊勢崎線「加須」駅南口から徒歩5分の場所に建設中の済生会加須病院は加須市を含む埼玉県東部地区の中核病院のひとつになる。加須市内では初の中核病院となる。

今春から建設工事が始まった同病院は鉄骨造り地上6階建て免震構造で延床面積は2万2800㎡。

診療科目は内科、小児科、外科、整形外科、泌尿器科、眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、救急科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科など26科。病床数は304床(感染症病床4床含む)。事業費の概算は約1300億円。加須市約50億円の財政援助をする。

農時新聞2020年11月15日付記事より

農時新聞とは

農時新聞

農時新聞は、農業生産法人 誠農社が発行する フリーペーパーです。
地域の振興と活性化を目的に、毎号、久喜・加須を中心に地域の話題が掲載されています。
商品広告が非常に少ない点が特徴で、最新号の46号では1面に久喜市初の国指定 有形文化財登録となった「高木道場」を、2面には旧済生会栗橋病院跡地で開院を予定する「秋谷病院」に関する情報など、地元に密着した地域の情報が揃います。4面には読者投稿の和歌コーナーやプレゼントも充実。
久喜・加須市民だけでなく、都心から郊外に移転を考えている方にとっても良い情報源です。
2022年10月25日発行号およびバックナンバーは、発行元:誠農社のサイトでご覧いただけます。