神代の時代から!?久喜市内の鷲宮神社に行ってきました!!
「酉の市」という言葉は皆さん耳にしたり、電車の中刷り広告で目にしたりすることもあると思います。
「酉の市」は鷲や鳥にちなんだ寺社の年中行事で、福をかき込む縁起物 ”熊手”を求めて多くの人が集まる、関東地方を中心とするお祭りです。
都内では浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)や新宿の花園神社(はなぞのじんじゃ)、埼玉県内では大宮氷川神社の十日市も有名です。
この酉の市の起源が鷲宮神社でおこなわれる「大酉祭」にあります。
鷲宮神社は関東最古の大社で、各地に分布される酉の市をひらく大酉社の総本社です。
アニメ「らき☆すた」の舞台で有名になり、一時期には初詣の参拝者ランキング埼玉県内2位、47万人もの人が初詣に訪れました。

神社由緒

鷲宮神社HPより
神代の昔に、天穂日宮とその御子武夷鳥宮とが、昌彦・昌武父子外二十七人の部族等を率いて神崎神社(大己貴命)を建てて奉祀したのに始まり、次に天穂日宮の御霊徳を崇め、別宮を建てて奉祀した。
この別宮が現在の本殿である。
~中略~
明治天皇の御世には、神祗官達により准勅祭社に定められ、勅使参向のもと幣帛の奉納がなされた。
そして明治天皇行幸の際、当神社に御少憩され、祭祀料として金壱封を賜り、昭和天皇の御世にも、幣帛を賜った。
とのこと。
ちなみに「鷲宮」という地名の発祥も歴史が古く、古来、土師族(はじしぞく)という土器を作る民族が住んでいた地に 出雲族が移転したことで 土師の宮(はじのみや)と呼ばれるようになり、この”はじ” がいつからか “わし”に転訛して、鷲宮(わしのみや)と呼ばれるようになったのだそう。

アクセス

東武伊勢崎線の鷲宮駅からのアクセスは徒歩で10分圏内。
駅東口を出て、そのまま北に伸びる道を進む。
「鷲宮駅入口」交差点の信号で左折すると、約200m先に大鳥居が見えます。
2018年の8月に大鳥居は倒壊してしまいましたが再建され2021年12月3日に披露されました。新しく建てられた大鳥居は鉄製で高さ約8メートル、柱の間が約6メートル、屋根に当たる笠木部は幅約11メートル、重さは10トンにも及ぶとのこと。従来よりひと回り大きな大鳥居となり、より目印としてわかりやすくなりました。

境内

境内を歩いてみましたが、とても広く参拝客が多く訪れるのも納得です。
境内参道には狛犬や青銅製の灯篭があり、とても精工な姿に昔の職人の技術の高さがうかがえます。
参道を抜けた先には絵馬掛けが設置されていて、多くの絵馬にはアニメ「らき☆すた」の絵柄が描かれていました。こちらは他の神社とは一風変わった姿にみえてきます。
境内には本殿や神楽殿、末社が数多くあり、国や県指定の重要文化財も保管されています。

多くの末社

光天之池(みひかりのいけ)
光天之池(みひかりのいけ)由来
鷲宮神社 末社 八幡神社
鷲宮神社 末社 鹿島神社
鷲宮神社の境内には多くの社があり、参道の左手崖下には「光天之池」を見ることができます。
かつて龍神が住まう神池が存在したが、長らくの間に流入した土砂が堆積して埋もれていたところを平成11年に復元工事を行ったところ、池から湧水が噴き出し、龍のような雲が空を覆ったという逸話が。
池の畔には御池社が祀られており、鳥居から遥拝する形式です。
このそばには久伊豆神社(大己貴命)も鎮座しています。
社地の北側をぐるっとまわるように参拝すると、森の中に末社が点在しておりちょっとしたハイキングコースのようになっています。
深い緑の中で落ち着いた気分で参拝して回ることができてとてもよかったです。

神楽舞

その中でも、国指定重要無形文化財になっている「鷲宮催馬神楽」は関東の神楽の源流と呼ばれています。
鷲宮の神楽が書物に登場するのは、『吾妻鏡』の建長3年(1251)の記事であり、鷲宮神社の神前で神楽を行ったところ見事な託宣(神のおつげ)が現われ、祈願が成就したといいます。
しかし、この神楽が今に伝わるものと同じであるかは明らかではありません。

御朱印

鷲宮神社では御朱印も頒布しています。
神楽殿に向かって左の社務所の方にお願いすると、通常御朱印は初穂料500円でしてもらえます。
また、この御朱印は12月1日の師走月次祭と、12月7日の大酉祭には限定の御朱印が頒布されるとか。
もちろん、御朱印帳もありますので社務所の巫女さんにぜひ聞いてみて下さい。

基本情報

鷲宮神社
〒340-0217
埼玉県久喜市鷲宮1丁目6-1
東武伊勢崎線 鷲宮駅より徒歩8分
JR宇都宮線 東鷲宮駅下車 車、バス、タクシーで10分
バス:朝日バス 東鷲宮駅西口~加須川口循環線「鷲宮神社入口」下車
駐車場60台ほど

まとめ

境内にある古くから伝わるものを感じながら、深緑のなかを参拝して厳かな気持ちになるのもいいですね。
また鷲宮神社は関東最古ということで年中行事がたくさんあります。
そのどれも伝統的なものばかり!
いにしえの人たちの催事を体験しながら、時には久喜市の歴史に思いをはせてみるのはいかがでしょうか。