今回は、埼玉県久喜市にある地元で長く愛されているお蕎麦屋さん「関野屋」をご紹介します。このお店は、70年にわたって営業しており、地域の人々に親しまれ続けてきました。訪れるたびに温かい雰囲気に包まれ、心も体も満たされるお店です。

歴史を感じる外観と温かい雰囲気の店内

埼玉県久喜市の住宅街にひっそりと佇む、歴史あるそば屋さん「関野屋」。最寄り駅であるJR宇都宮線久喜駅からは歩いて約21分と距離があるため、車や自転車での訪問がおすすめです。

関野屋の外観は、昭和の趣を感じさせる重厚な佇まい。通りに面しているため、大きな看板もすぐに目に入ります。

このお店の歴史は70年にわたり、地元で長く愛されてきました。現在は2代目の店主とその奥様が、夫婦で切り盛りしています。こうした家族経営の温かさが、関野屋の魅力の一つです。

どこか懐かしさを感じさせる温かい雰囲気が漂う店内に一歩足を踏み入れると、テーブル席とお座敷が広がり、まるで親戚の家に招かれたかのような安らぎを感じます。

昔のお店らしく、店内には昔ながらのマンガや雑誌も置かれており、待ち時間も退屈せずに過ごせます。今ではすっかり見かけなくなった風景ですが、ここに来れば、時間がタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。

私が訪れたのは開店直後の時間帯。まだお客さんは少なく、落ち着いた雰囲気でしたが、徐々に常連と思われる方々が次々に来店していきます。常連の方はお気に入りの席があるのか迷うことなく腰掛け、まるで日常の一部のようにこの場所を楽しんでいる様子でした。地域の方々に愛されていることが、店内の居心地の良さからも伝わってきます。

箸入れや調味料入れなど、お店のあらゆる小物のどれもが歴史を感じさせてくれるものばかり。アンティーク好きなら集めたくなるような重厚感のあるものが多くありました。古き良き時代を感じながら、ゆったりとした時間が流れる店内でのひとときは、こちらのお店の魅力だなと思います。

メニューも豊富なラインナップ

メニュー表を見てみると、うどんや蕎麦だけかと思いきやラーメンや五目中華まで幅広いラインナップでした。和中なら全て網羅されているかと思うほどです。
これなら、さっぱりしたものを食べたい時でも、がっつりパワーを付けたい時でもどちらでも利用できそうですね。
お酒もあるので、仕事帰りに夕食と一緒に一杯楽しむこともできます。

今回は鴨そばを注文!

今回注文したのは「鴨肉そば」。そばは太めで、少しコシのある食感が楽しめます。鴨肉は口の中でほろっとほどけるような食感で非常に柔らかく、つゆとの相性も抜群でした。つゆは鰹だしがしっかりと効いており、濃すぎず、ちょうど良いバランスでそばの風味を引き立てます。鴨肉の旨味が溶け出したつゆを一口飲むたびに、口の中に広がる豊かな風味がたまりません。

さらに、驚くべきはその価格設定。特に鴨そばはどこのお店も割高なので、この価格でおいしい鴨そばを食べれるなら何度でも通いたいなと思いました。
天ぷらそばも700円、一番安いもりそばやかけそばは400円と、この物価高の時代にうれしい価格帯です。家族連れが多く訪れるのもうなずけますね。

食事の最後には、そば屋ならではの「そば湯」が運ばれてきます。
そば粉にはビタミンB群や食物繊維、ルチンなど、健康に良い成分がたっぷり含まれているため、栄養もしっかりとれるところがうれしいですよね。そば湯をつゆに加えて飲むことで、つゆの味わいが一層深まり、食事の締めくくりにぴったりです。

実は、そば湯が日本で親しまれるようになったのは、なんと江戸時代からなんだそうですよ。当時のそば屋では、つゆの濃さを調整するためにそば湯を提供していたと言われていますが、今ではその味わいを楽しむために欠かせない一品となりました。最後の一杯までそばの余韻を楽しめるのは、そば屋ならではの醍醐味ですよね。

歴史を感じられる店内でコスパ最高のお蕎麦をいただける関野屋。お近くを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

関野屋
住所:埼玉県久喜市本町5-7-11
アクセス:JR宇都宮線「久喜」駅より徒歩約21分
電話:0480-22-1529
営業時間:11:00~14:00、17:00~19:00
定休日:月曜日